木材の基礎知識
目次
(1)木目とは
木を切ったときの断面に見える年輪などの模様のことです。
年輪は年に1本刻まれます。木の成長の証でもある年輪が作りだす木目模様は本当に美しいです。
(2)木目の種類
模様の種類は3つに大別できます。
板目(いため)
タケノコのような模様
柾目(まさめ)
直線的なタテジマ模様
杢目(もくめ)
不規則で独特な模様
丸太から切り出すとき「年輪に対し、どのように切るか」で、違いが出ます。
板目は年輪に対し平行、柾目はほぼ直角に切ります。
中心から少しずれると、板目と柾目の中間的な部位の追柾目(おいまさめ)になります。板目は一本の丸太から効率よく取れるので、柾目よりも安価。反りやすいのがデメリット。柾目は丸太の中心に向かう方向でしか取れないので、量が少なく高価。
反りや収縮などの狂いが少ないのがメリット。
(3)木表と木裏
板目材には表と裏があり、おもて側を「木表」、うら側を「木裏」と呼びます。
表裏を見分けるいちばん簡単な方法は木口を見ること。木口とは長さ方向の両端の切断面です。木口に見える年輪のカーブが山になっている方が木表です。山になっている側の表面は木の樹皮側に近い方の面。だから木表と言います。
木表(きおもて)… 樹皮側の面。年輪のカーブが山になっている方。節が少なく、木目がきれい。木裏(きうら)… 樹心側の面。木裏は木表よりも木目が悪く、ささくれやすい。
木表側は乾燥し水分が抜けていくにつれ縮み、凹状に反っていくそうです。
なぜ反るのか? それは木材は方向によって収縮率が違う為反るという事です。
接線方向 … 年輪に沿う方向(円周方向)
放射方向 … 年輪の中心から外へ放射状にのびる方向
木材はその方向によって、性質が異なります。そのうちの一つが収縮の違いです。
接線方向の収縮率と放射方向の収縮率の比率はおよそ 2:1だそうです。
板目の板で収縮が起きた場合、放射方向(木裏側)が1%収縮すると、接線方向(木表側)はその2倍の2%も収縮します。
木裏よりも木表側が2倍も縮むので、凹状に反ってしまうというわけです。
では、なぜ接線方向と放射方向の収縮率が違うのか?というと、
木材細胞の接線方向の壁が放射方向の壁よりも収縮しやすい構造だからだそうです。
(4)木表と木裏の使い分け
例えばフローリングを貼るときは? 答えは「木表を上」。木裏よりも木目が美しく
剥がれにくいので、きれいに仕上がります。間違って木裏を上に貼ってしまったら、
ささくれが足にささってしまう危険な床になってしまいますね。
逆に、ウッドデッキは「木裏を上」が正解。理由は木裏を上にすると水はけが良くなるからです。逆に木表を上にするとカーブの凹んだ部分に雨水がたまり腐りやすくなります。
(5)元口と末口
製材された木材の方向をあらわす呼び方に「元」と「末」があります。
木の根の方を元、空に向かって伸びている方が末。それぞれの切り口を元口・末口と呼びます。
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