バリアフリー住宅の新築で補助金は使えるのか|制度の詳細と費用を抑える設計の考え方

バリアフリー住宅の新築で補助金は使えるか|制度の詳細と費用を抑える設計の考え方

※本コラムは、広く一般的な情報提供を目的としており、弊社のサービスに限らず、多くの方にとって役立つ内容を意識して執筆しています。
詳細なご相談や専門的なアドバイスが必要な場合は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

バリアフリー住宅の新築を検討中の方にとって、「補助金が利用可能かどうか」は重要な検討事項です。

バリアフリーそのものに対する補助金制度は限られているものの、設計を工夫することで、ほかの補助金制度を活用できる可能性があります。

そこで今回は、茨城県で高品質な住まいづくりを行う『ノーブルホーム粋(SUI)』が、「バリアフリー住宅の新築で使える補助金制度」「補助金制度を効果的に活用するための設計の考え方」などについて、わかりやすく解説します。

将来も安心して暮らせる家づくりのために、ぜひ最後までごらんください

バリアフリー住宅の新築に補助金は使えるのか

使用不可・バリアフリー住宅の新築に補助金は使えるのか

国や自治体による「バリアフリー住宅の新築」に特化した直接的な補助金制度は、現時点ではほとんど存在しません

補助金の多くは「リフォーム」や「改修」を対象としており、例えば介護保険制度を使った住宅改修費の助成も、既存の住まいを対象にしています。

しかし、条件によってはほかの補助金制度との併用で実質的に負担を軽くできる可能性があります

補助金制度は自治体や年度によって内容が異なり、情報の更新も速いため、常に最新の情報を確認し、必要に応じて専門家へ相談することが重要です。

バリアフリー住宅の新築で補助金制度を活用するためには

バリアフリー住宅の新築で補助金を受ける条件|併用できる制度

新築のバリアフリー住宅に対して、直接的な補助金制度は少ないのが現状です。

しかし、省エネ性能を高めた住宅や、子育て・若者世帯を対象とした国の補助金制度を上手に活用すれば、間接的に費用負担を軽くすることが可能です。

ここからは、2025年時点で利用できる代表的な補助金制度と、バリアフリー設計の方向性について解説します。

子育てグリーン住宅支援事業の概要と適用条件

「子育てグリーン住宅支援事業」は、子育て世帯や若者夫婦世帯を対象に、省エネ性能を有する新築住宅への補助金を支給する国の制度です。

対象となるのは、「断熱等性能等級」や「一次エネルギー消費量等級」など、一定の性能基準を満たしている住宅です。

バリアフリー仕様自体は補助対象ではありませんが、要件を満たしたうえで、バリアフリーの設計を取り入れることも十分に可能です。

すなわち、補助金制度を活用しつつ快適なバリアフリー住宅を実現するための、一つの有効なアプローチだと言えます。

長期優良住宅・省エネ住宅の制度と減税

「長期優良住宅」や「ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」など、国の定める認定制度に適合した住宅では、税制優遇や登記費用の軽減措置が受けられます

例えば長期優良住宅に認定されると、以下のようなメリットがあります。

  • 住宅ローン減税の控除期間延長
  • 不動産取得税・登録免許税の軽減
  • 固定資産税の軽減(一定期間)
  • 贈与税の非課税枠の拡大

このような制度に対応した設計にする際、バリアフリー設計を並行して採用することで、性能面・快適性・安全性をすべて満たす住宅づくりが可能です。

バリアフリー設計を「補助金制度に合わせる」考え方

バリアフリー設計が直接的な補助金の対象とならない場合でも、諦める必要はありません

むしろ、補助金制度の枠組みに“合わせる”ように設計を工夫すれば、費用負担を軽減することが可能です。

例えば、断熱性能を確保するために高性能サッシなどを導入しつつ、開口幅を広く取れば車椅子対応にもなります。

また、段差を減らすためのスロープを設計段階から組み込むことで、将来的なリフォーム費用を抑えられます。

補助金制度を単なる目的とするのではなく、費用を抑えるための有効な手段として戦略的に活用することが重要です。

自治体のバリアフリー住宅への補助金制度

自治体のバリアフリー住宅への補助金制度

国の制度に加え、各自治体で独自の補助金制度が設けられている場合もあります。

対象は主にリフォームなどの「改修工事」ですが、将来を見据えた住宅設計の参考として押さえておきましょう。

茨城県内での補助金制度

茨城県内の自治体の補助金は主に「改修向けの支援」が中心ですが、将来の負担軽減につながる情報としてチェックしておくのもおすすめです。

一例ですが、2025年時点では以下のような支援が確認されています。

  • 水戸市:安心住宅リフォーム支援補助金(最大10万円給付)
  • つくば市:安心住宅リフォーム支援補助金(最大10万円給付)
  • 土浦市:住宅リフォーム助成制度 (最大10万円給付)
  • 取手市:住宅リノベーション補助金 (最大35万円給付)

新築時には直接利用できない制度ですが、こうした情報を知っておくことは、将来の暮らし方や改修を考えるうえで役立ちます

茨城県での住宅新築・リフォームに使える補助金の詳細は、こちらの記事をご確認ください。

〈関連ページ〉【2025年】茨城県で住宅新築・リフォームする際の補助金一覧|国の減税制度や移住支援金も紹介

水戸市での住宅新築・リフォームに使える補助金の詳細は、こちらの記事をご確認ください。

〈関連ページ〉【2025年】水戸市の住宅補助金まとめ|新築・リフォーム・引っ越しで使える制度を紹介

ご高齢の方・障がいのある方と同居する世帯への支援

ご高齢の方や障がいのある方と同居する世帯を対象にした場合、茨城県内の自治体で新築やリフォーム時に使える補助金制度があります

こちらも一例ですが、2025年時点では以下のような支援があります。

※本文では「障がい」と表記していますが、制度名などは正式名称のとおり「障害」と記載しています。

  • ひたちなか市:三世代同居住宅取得助成金(最大25万円給付)
  • つくば市:重度障害者住宅リフォーム助成制度
         (補助金最大26.2万円給付+低利貸付最大202万円)
  • 土浦市:重度障害者(児)住宅リフォーム助成制度(最大41.2万円給付)
  • 古河市:重度障害者(児)住宅リフォーム助成制度(最大26.2万円給付)

住宅改修が対象のケースが多いですが、ひたちなか市の「三世代同居住宅取得助成金」は新築の場合も活用できます。

適用条件などは各自治体で細かく定められているため、茨城県の公式ホームページを確認するか、建設を依頼するハウスメーカーや工務店に相談しましょう

つくば市での住宅新築・リフォームに使える補助金の詳細は、こちらの記事をご確認ください。

〈関連ページ〉【2025年】つくば市の住宅補助金まとめ|新築・リフォーム・エコキュートにも交付

補助金制度を調べる・相談する方法

茨城県の公式ホームページでは、市町村の「住宅関連助成制度一覧」を公開しています

まずはお住まい・建築予定地の自治体のページで情報を集め、窓口(都市整備課や福祉課など)に「補助対象にバリアフリー住宅の新築が含まれるか」を確認しましょう。

また、早めにハウスメーカーや施工業者に「補助金を活用したい」と伝えておくと、設計段階から補助金の受給を意識したプラン提案につながります。

茨城県で多くの注文住宅を手がける『ノーブルホーム粋(SUI)』では、補助金などの各制度について丁寧に提案、サポートをしています。

費用負担を軽減しつつ理想の住まいを実現したい方は、ぜひお気軽にご相談ください

バリアフリー×車椅子対応住宅の費用はどれくらいか

バリアフリー×車椅子対応住宅の費用はどれくらいか

ここからは、車椅子に対応した住宅にする際の費用の目安について解説します。

将来リフォームをする場合とも比較するので、あわせて確認しておきましょう。

一般的な住宅との費用差

車椅子での生活を想定した仕様にすると、標準的な住宅より10万〜50万円ほど費用が上乗せになるケースが一般的です。

例えば以下のような仕様にすると、追加費用が発生する場合があります。

  • 廊下幅を広げる
  • トイレの出入口を引き戸に変更する
  • 玄関や浴室にスロープを設ける
  • 車椅子が転回しやすいようにトイレを拡張する

一つひとつ変更は小規模に見えますが、複数箇所にわたると費用がかさむ場合があるため、事前に予算計画に組み込んでおくことが重要です。

ただし、これらの追加費用は、将来リフォームで対応するよりも割安になることが多いです。

設計段階から取り入れておくことで、費用対効果の高い住宅が実現できます。

将来のリフォーム費用との比較

バリアフリー住宅へのリフォームには、数十万円〜数百万円と、まとまった費用がかかるのが一般的です。

例えば、廊下を広げたり、トイレの出入口を引き戸にしたりする変更する工事は、壁の解体・補修が必要になります。

そのため、同じ内容を新築時の設計に組み込むよりも、その部分の工事費用が1.5〜2倍ほどになるケースも少なくありません

また、居住中に工事を行うことで、施工期間が長引き、生活へのストレスも増す可能性があります。

一方、新築時にあらかじめバリアフリー設計を取り入れておけば、追加コストは最小限に抑えられ、自然で美しい仕上がりを実現することが可能です。

将来を見据えるなら、「必要になってから対応する」のではなく、「今から備える」という視点が大切です。

先回りの設計が、安心して暮らせる住まいづくりにつながります。

おしゃれで快適なバリアフリー住宅にするために|ノーブルホーム粋(SUI)にご相談を

バリアフリー住宅というと、「デザインは妥協しなければならない」と考える方もいらっしゃいます。

しかし近年では、バリアフリーと美しさを兼ね備えた住宅の設計事例が数多く生まれています

例えば段差のないフラットな設計や、空間になじむ手すりの設置など、機能性と意匠性を両立させたプランも可能です。

自然素材を取り入れたモダンな内装や、室内を美しく見せる照明計画など、暮らしの質にこだわった提案は、設計力に優れたハウスメーカーだからこそ実現できます

茨城県で多くの注文住宅を手がける『ノーブルホーム粋(SUI)』は、補助金や優遇制度を活用しながら、将来を見据えた“美しく心地よい住まいづくり”をサポートしております。

ご家族皆さまの安心と快適を追求した住まいをご希望の方は、ぜひ一度ご相談ください

単なる「介護のための家」ではなく、「長く住み続けたい家」としてのバリアフリー住宅を提案いたします

まとめ

今回は、「新築時にバリアフリー設計を取り入れたい」「補助金で少しでも費用を抑えたい」とお考えの方へ向けて、茨城県内や国の補助金活用法を紹介しました。

補助金制度の仕組みを理解し、設計段階から上手に取り入れることで、費用負担を抑えながら将来も安心して暮らせる住まいづくりが可能です。

本記事が、理想のバリアフリー住宅実現の一助となれば幸いです。