茨城県でも熊出没が増加|マップがない地域での土地選びと家づくり対策

茨城県でも熊出没が増加|マップがない地域での土地選びと家づくり対策

※本コラムは、広く一般的な情報提供を目的としており、弊社のサービスに限らず、多くの方にとって役立つ内容を意識して執筆しています。
詳細なご相談や専門的なアドバイスが必要な場合は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

近年、茨城県でも熊の出没がニュースになることが増え、「家を建てる予定だけど、何に気をつければいいのかわからない」「熊が出る地域の土地選びはどう考えればいいの?」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。

平坦な地形が多い茨城県でも、里山の減少や温暖化の影響で、熊の出没リスクは無視できなくなりました

そこで今回は、茨城県全域で土地分譲から家づくりまで手がける『ノーブルホーム粋(SUI)』が、茨城県の熊出没傾向や、家づくりで知っておきたい安全対策、熊が出る可能性を踏まえた土地選びのポイントを解説します。

安心して長く暮らせる家を建てたい方は、ぜひ最後までごらんください

茨城県で熊出没が増えている背景と最新状況

茨城県で熊出没が増えている背景と最新状況

近年、全国的に熊の出没が増えており、茨城県でも目撃情報が後を絶ちません。

「数年前までこんなことはなかったのに…」と不安になる方も多いと思います。

まずは、出没が増えている背景と、茨城県の最新情報を確認していきましょう。

茨城県では公式の「熊出没マップ」が未作成

茨城県には、北海道や東北のように県全体を網羅した公式の熊出没マップはまだありません

この背景には、以下の2つが理由として考えられます。

  • 県としての出没情報がまだ十分に蓄積されていない
  • 市町村単位で対応が行われている

そのため、熊の出没状況を把握したい場合は、市町村のホームページや防災メール、XなどのSNSから情報をチェックする方法が基本です。

常陸太田市や大子町などでは出没情報が比較的多く、注意喚起がこまめに発信されています。

出没ポイントは変わるため、最新情報を随時確認しましょう

茨城県は「茨城県ツキノワグマ管理計画」を策定しており、今後は出没情報の収集体制が強化される見通しです。

市町村の情報発信と県の調査が組み合わさることで、今後は“どこでリスクが高いのか”をより把握しやすくなることが期待されています。

出没スポットは県北が中心だが、平野部への拡大も見られる

茨城県では、奥久慈地域を中心に熊の生息が確認されており、以前は「熊が出るのは山奥限定の話」という認識が一般的でした。

しかし、近年は筑波山周辺や日立市の住宅街近くでも目撃情報が報告され、平野部や生活圏に近い場所でも遭遇する可能性が出てきています。

熊増加の本当の理由|深刻な構造変化の影響か

熊増加の本当の理由|深刻な構造変化の影響か

現在、調査によって「熊増加の本当の理由」が徐々に解明されてきています

これまでは熊が里に降りてくる理由として「エサ不足」がよく挙げられていました。

しかし、それだけが理由ではなくなってきているのです。

里山減少と猟師の高齢化が大きな要因

まず、人間側の環境変化も熊の出没を増やす要因とされています。

  • 全国的に農地・里山が減少
    山と住宅街の境界が曖昧になり、動物が移動しやすいルートが増えている
  • ハンターの高齢化により捕獲数が減少
    若い熊が「人間に近づいてはいけない」という学習をせずに成長する

結果として、人慣れした個体が人間の生活圏へ入りやすくなっているのです。

温暖化によるエサの増加で個体数が増え続けている

近年の研究では、熊の出没増加の背景として「熊の個体数増加」にも問題があると言われてきています。

熊の個体数が増える流れ
温暖化の影響でエサとなるどんぐり類の豊作が続く

熊が十分なエサを確保し、エネルギーを蓄えて冬眠する

出産数が安定し、個体数が増加する

「エサの豊作→冬眠・出産→増加→行動範囲拡大」という連鎖が生まれ、その結果、人里での目撃が増えていると考えられるのです。

茨城県で熊が出没しやすい時期と、2025年以降の出没予測

茨城県で熊が出没しやすい時期と、2025年以降の出没予測

出没が増える時期を知ることは、安全対策の基本です。

ここからは、茨城県で熊の活動が活発になる時期と、2025年以降の出没傾向の予測についてまとめます。

出没が集中する時期は「春」と「秋」

熊は、以下の時期に活発に動き、出没が集中します。

  • 冬眠明けの4〜6月
  • 冬眠前にエサを求める9〜11月

これは茨城県でも同じ傾向で、特に秋はエサを求めて山の外に出る行動が顕著になります。

この季節性の動きを理解し、家づくりや外構の計画、引っ越しの際の安全対策などに役立てましょう。

都市部でも出没の可能性が高まる未来予測

2025年以降は、個体増加・温暖化・里山減少が重なり、熊の行動範囲は拡大すると予測されています。

人間の生活圏に食べ物の匂いが多い現代の環境では、さらに住宅街にまで行動範囲を広げると想定できます。

今後は、従来の「山間部だけ注意すればいい」という考えは通用しません

そのため、都市部や平野部でも、「出没の可能性を前提にした家づくり」が求められるのが自然です。

熊が民家に侵入するとき|実際の被害とその理由

熊が民家に侵入するとき|実際の被害とその理由

熊が住宅街に侵入するケースは全国的に増え、たびたびニュースでも取り上げられています。

ここからは、実際の被害内容と、なぜ住宅街まで熊が近づくのかについて解説します。

全国で増えている「住宅街での熊被害」

住宅街での被害の中でも、多く見られるのは以下のような事例です。

  • ゴミを漁る
  • 庭や果樹を荒らす
  • デッキやガレージを歩く
  • 家庭菜園を食い荒らす
  • 夜間の玄関先や勝手口付近での目撃

また、住宅街にある公園・河川沿い・里山と住宅街との境界ゾーンなどが、熊の移動ルートにもなっています。

家の周りで想定外の遭遇をするケースも増加しており、一層の注意が必要です。

熊が「住宅街」を選ぶ明確な理由

熊は一度エサを見つけた場所を学習するため、住宅街へ侵入するのは決して偶然ではありません

エサの匂いがする場所を、経験で「ごちそうスポット」と判断しているのです。

たとえば熊が好む匂いとしては、以下のようなものが挙げられます。

  • 生ゴミ
  • 果物
  • ペットフード
  • BBQ・調理の匂い

また、夜間の人通りが少ない地域は、熊が落ち着いて行動できるとされています。

そのため、住宅街でも山中とそう変わらない遭遇・侵入のおそれがあるといえます。

茨城県で熊対策をしながら安全な家で暮らしたい方は、ノーブルホーム粋(SUI)にお問い合わせください。

茨城県全域の地形・自然環境を熟知しており、分譲地を含めた安全性の高い土地選びをサポートいたします

茨城県で「絶対に熊が出ない土地」はない|土地選びで確認すべきポイント

茨城県で「絶対に熊が出ない土地」はない|土地選びで確認すべきポイント

これまで「熊がいない」と言われることの多かった茨城県でも、今後は「絶対に熊が出ない」と断言できる土地は存在しないといえます。

さまざまな要因が重なり、これまで出没がなかった地域でも目撃される可能性が高まっているためです。

平野部や市街地、住宅街でも熊の移動ルートが形成されるとも考えられます。

そのため、土地選びでは以下のポイントを確認することが大切です。

  • 近くに雑木林や放棄された耕作地がないか
  • 河川沿いが獣道となっていないか
  • 果樹園と隣接していないか

夜間に真っ暗になる場所より、街灯や生活道路の多い場所の方が、いざというときにも逃げやすくなります。

また、土地選びでは、安全性のほか価格も気になるところだと思います。

つくば市の土地価格の詳細は、こちらの記事をご確認ください。

〈関連ページ〉つくば市の土地の価格相場|500万円以内で探せるのか、抽選、建築条件なしについても解説

熊が出る地域での家づくり|外構・建物設計でできる対策

熊が出る地域での家づくり|外構・建物設計でできる対策

熊がどこに現れてもおかしくない昨今、被害に遭わないためには家づくりの段階から対策することが重要です。

ここからは、家を建てる際にできる、外構・建物の実践的な対策について紹介します。

外構でできる熊よけ対策

熊対策は、住宅周辺を“近づきにくい環境”にすることが基本です。

以下のような外構設計は、「熊よけ」としても効果的です。

  • 塀やフェンスを高くして要塞化する
  • センサーライトを取り付ける
  • 実のなる庭木を避ける
  • 生ゴミやペットフードを屋外に置かない
  • フェンスや植栽で侵入経路を制限する
  • 建物の裏側に死角を作らない

夜間のセンサーライトは、実際に熊対策グッズとして多く販売されています。

光がチカチカと点滅するストロボライトは、動物の方向感覚を狂わせると言われ、警戒心をあおるのに効果的です。

また、勝手口など裏側の死角になりやすい場所に明かりを設けることで、熊・空き巣両方への効果が期待できます。

「エサのありか」を知らせる匂いの管理にも気をつけましょう。

家を要塞化する外構の詳細は、こちらの記事をご確認ください。

〈関連ページ〉家を要塞化する3つの防犯対策|玄関が見えない・高い塀で外から見えないなど外観デザインの事例も紹介

建物設計でできる住宅性能上の対策

住宅内部への侵入を防ぐためには、住宅そのものの安全性を高めることが有効です。

以下のように、設計段階でできる対策は多数あります。

  • 1階窓に防犯ガラスや電動シャッターを採用する
  • 面格子やルーバーで物理的な侵入経路を遮断する
  • 24時間換気システムで窓を開けずに換気する
  • ドアの材質はスチール製や厚手の木材を選ぶ
  • 誘引物を外に出さないよう土間やパントリーを設ける

注文住宅では、セキュリティと景観を両立させた設計を行うことで、「熊対策=防犯対策」という二重のメリットが得られます。

窓やガレージに取り付けるシャッターについての詳細は、こちらの記事をご確認ください。

〈関連ページ〉新築時に窓・ガレージをシャッターなし・ありどちらにするか|後悔・失敗する事例、防犯・災害対策を解説

安全性の高い住まいの提案ならノーブルホーム粋(SUI)

安全性の高い住まいの提案ならノーブルホーム粋(SUI)

ノーブルホーム粋(SUI)は、地域の自然条件や生活動線を考慮した土地選びから設計まで、一貫して対応できるハウスメーカーです。

景観を損なわない洗練されたデザインを基盤にしながら、熊対策まで踏まえた安全性の高い住宅設計を提案しています。

茨城県全域の多様な土地を熟知したうえで、土地探しや分譲地を提供しているため、住む場所から安心して選べます。

茨城県全域で、気候や環境が変化する中でも安全な家に暮らしたい方は、ノーブルホーム粋(SUI)にお問い合わせください。

ご家族が安心して長く快適に暮らせる、環境の変化に強い家づくりをお手伝いいたします

まとめ

今回は、茨城県における熊出没の最新状況や、出没が増えている背景、住宅街での被害事例、家づくりするうえで知っておきたい熊対策について解説しました。

個体数の増加や人間側の環境変化により、今後は平野部や都市部でも熊への備えが必要になると考えられます

今回の内容が、茨城県で安心して暮らせる住まいづくりを検討している方の参考になれば幸いです。