日本家屋の豪邸|間取り・外観・内装、新築の価格と失敗しない設計ポイント【事例あり】
※本コラムは、広く一般的な情報提供を目的としており、弊社のサービスに限らず、多くの方にとって役立つ内容を意識して執筆しています。
詳細なご相談や専門的なアドバイスが必要な場合は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
日本家屋の豪邸に興味がある方の中には、「和風と和モダンの違いは?」「豪邸らしい間取りや外観はどうつくる?」「中古と新築ではどちらが良い?」といった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、茨城県で和の邸宅づくりを数多く手がけてきた『ノーブルホーム粋(SUI)』が、日本家屋の豪邸を検討するうえで知っておきたい外観・内装・間取り・価格の基本を、施工事例を交えながら紹介します。
理想の“和の住まい”を実現するために、ぜひ最後までごらんください。
目次
日本家屋の豪邸とは|和風と和モダンの2タイプを理解する

日本家屋の豪邸は、大きく「純和風」と「和モダン」の2つのタイプに分かれます。
どちらも中庭や日本庭園、来客をもてなす和室などの“魅せる空間”が備わることが一般的です。
日本らしい落ち着きがあるのは同じですが、デザインや暮らし心地に違いがあります。
| タイプ | デザインの特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 純和風の豪邸 | ・数寄屋造りや書院造りなどの種類がある ・畳や天然木などをふんだんに使う ・伝統的な意匠やしつらえを重視 | 旅館のような雰囲気が好きな方 |
| 和モダンの豪邸 | ・大開口や吹き抜けを設け、開放感がある ・スタイリッシュな印象 ・現代的な住みやすさを重視 | 現代的×和の両立を求める方 |
選ぶべきタイプは、ライフスタイルや敷地条件で変わります。
どちらも日本らしい美しさを感じられるため、理想の暮らしをイメージしながら選ぶことが大切です。
次の章では、豪邸らしさを高める間取りの考え方を詳しく紹介します。
日本家屋の豪邸の間取り|“庭とつながる家”をつくる基本設計

日本家屋の豪邸は、「庭や中庭との一体感」をどう生み出すかが大きなテーマになります。
特に、動線の取り方や空間の見せ方で、醸し出す高級感や暮らしやすさが大きく変わります。
ノーブルホーム粋(SUI)の事例を交えながら、間取りのポイントを見ていきましょう。
豪邸に多い間取りパターン
豪邸の間取りで人気が高いのは、敷地の中央に中庭を配置し、LDKや和室を庭に向けて開放的に設計するスタイルです。
こちらは、LDKや廊下、洋室など、複数の部屋から緑を眺められ、四季の移ろいを身近に感じられる間取り事例です。


また、回遊できる間取りも多く見られます。
こちらの間取りは、回遊性を持たせつつ、リビングから濡れ縁を続けた開放感のある事例です。
来客用とご家族の動線を分けたことで、プライバシーを守りながらゲストをもてなすことができます。


最近では、平屋と2階建ての中間のような「1.5階建て」も人気です。
こちらのように、玄関周りを植栽で庭のように整え、中央のスキップフロアやリビングから景観を眺められるようにした事例もあります。

豪邸で後悔しやすい間取り(避けたい例)
豪邸の間取りは自由度が高いからこそ、以下の見落としやすい点に注意しましょう。
- 日当たりを考えず庭が暗い
- 和室が使いにくい位置にある
- 動線が長く生活しづらい
- 中庭のサイズが小さすぎて存在感がない
日当たりを考慮していないとせっかくの庭が暗くなり、美しさが損なわれてしまいます。
また、和室を配置する位置も重要で、生活動線から離れすぎると使う機会が減ってしまいます。
動線が長すぎて生活が不便になるケースも多く、日常生活で負担を感じる間取りになってしまうのは、意外と見落とされやすい点です。
日本家屋の豪邸の外観デザイン|門構えやアプローチで“格”が決まる

日本家屋の豪邸において、外観デザインは住まいの印象を大きく左右します。
門構えから屋根、外壁まで、一貫した世界観で計画することが「格」を生み出す鍵となるのです。
門構え・アプローチ
門のデザインには、伝統的な数寄屋門(すきやもん)や冠木門(かぶきもん)、あるいはシンプルな現代的な格子門など、さまざまな選択肢があります。
こちらは、茶室建築(数寄屋造り)に由来する、上品で繊細なデザインの数寄屋門を採用した事例です。
重厚感があり、落ち着いた日本家屋の魅力を際立たせています。

〈関連ページ〉数寄屋門のある平屋
重要なのは、奥行きのあるアプローチを確保することです。
こちらの事例では、玄関までの距離が豪邸らしい風格を演出し、訪れる人に特別な期待感を与えています。

〈関連ページ〉環を描く和の家
表札・照明・植栽といった細部の要素も、全体のデザインに合わせて統一することが大切です。
これらが調和することで、洗練されたたたずまいが完成します。
外壁素材・屋根の選び方
日本家屋の外壁には、以下の素材が人気を集めています。
- そとん壁
- 塗り壁
- 板張り など
これらは質感に深みがあり、日本家屋特有の落ち着きを表現できるためです。
屋根は瓦屋根や大屋根、片流れなど、建物全体のスタイルに合わせて選びましょう。
こちらは、大屋根が特徴的な、どっしりとした平屋住宅の事例です。
軒を深く取ることで、日本家屋らしい陰影が生まれ、重厚感のある外観に仕上がります。

〈関連ページ〉小上がり和室と格子のある伸びやかな平屋
こちらは、昔ながらの古民家のような外観の事例です。
軒の深さは見た目だけでなく、雨風から建物を守る機能も果たします。

〈関連ページ〉蔵のような家
外観で失敗しやすいポイント
外観は家の印象を大きく左右するため、以下のような失敗が起きやすくなります。
- 安価な外構を選び、建物本体の高級感と釣り合わなくなる
- 屋根と外壁の色・素材が合わず、全体がちぐはぐに見える
- 南側の窓が不足し、室内が暗い印象になる
こうした要素が積み重なると、せっかくの豪邸でも魅力が十分に伝わらなくなるため、外観と外構は一体で計画することが大切です。
和風建築の外観についての詳細は、こちらの記事をご確認ください。
〈関連ページ〉おしゃれな和風建築の実例集|外観・内装・価格相場と失敗しない工夫
日本家屋の豪邸の内装|素材や照明の“統一感”がポイント
日本家屋の豪邸では、内装の統一感が住まい全体の品格を決定づけます。
内装を構成する要素を一つずつ見ていきましょう。
天井・床
天井には無垢材や勾配天井を採用し、空間に広がりと温もりを生み出すのが一般的です。
こちらの事例では、伝統的な格子天井を取り入れ、重厚感や格式の高さが表現されています。

〈関連ページ〉銅板屋根が美しい和の邸宅
こちらの事例では、無垢フローリングの床に畳スペースを効果的に配置し、和の趣を演出しています。

〈関連ページ〉造作のキッチンと浴室が際立つ邸宅
壁
壁には塗り壁や土壁、和紙クロスといった自然素材を用いることで、落ち着いた質感と調湿効果を両立できます。
こちらは、漆喰の素材感が美しい陰影を生み出している事例です。
すっきりしたモダンなデザインに深みを与え、空間の表情が豊かになっていますね。

〈関連ページ〉環を描く和の家
造作建具
造作建具も重要なポイントです。
框戸や障子、格子といった伝統的なデザインが空間に深みを与えます。
こちらの事例では、障子やふすまなど細部にまでこだわり、和の意匠が際立っています。

〈関連ページ〉造作のキッチンと浴室が際立つ邸宅
照明
照明計画では、建具や素材の美しさを引き立てる間接照明が効果的です。
こちらの事例では、陰影を活かした柔らかな光が、和の空間にふさわしい雰囲気を生み出しています。

〈関連ページ〉環を描く和の家
こちらは、玄関に地窓や飾り棚を設け、「お出迎え」の空間として上質な印象を与えている事例です。

〈関連ページ〉中庭から光を採り込む家
和風住宅の内装については、こちらの記事をご確認ください。
〈関連ページ〉【和風の家】内装がおしゃれな実例集|和モダン・純和風などテイスト別の特徴も解説
内装の注意点
内装で注意したいのが、テイストを混ぜすぎないことです。
洋風要素を多く取り入れすぎると、せっかくの高級感が薄れてしまいます。
床・天井・建具の素材感は必ず統一し、一貫性を保つことが、豪邸らしい内装を実現する鍵になります。
茨城県で和の伝統美が映える家づくりをしたい方は、ノーブルホーム粋(SUI)にお問い合わせください。
数多くの和風建築を手がけてきた実績をもとに、他にはない理想の住まいを叶えるサポートをいたします。
ノーブルホーム粋(SUI)には、今回紹介しきれなかった事例がまだたくさんあります。ぜひごらんください。
日本家屋の豪邸の価格|坪単価・庭・外構の費用を簡潔に整理する

日本家屋の豪邸は、建物本体だけでなく庭や外構のつくり方で総額が大きく変わります。
ここでは、初めての人でもイメージしやすいように費用感を整理します。
豪邸の価格イメージ
日本家屋の豪邸にかかる費用を、項目ごとに整理しました。
地域や仕様によって変動しますが、一般的な目安として参考にしてください。
| 項目 | 相場イメージ |
|---|---|
| 建物本体 | 約100〜160万円/坪 |
| 日本庭園 | 約200〜800万円 ※規模によって変動 |
| 外構一式 | 約150〜400万円 |
| 造作家具・建具、左官仕上げ | 約50〜150万円 |
日本家屋の豪邸は一般住宅に比べて“素材・外構・庭”の比率が大きくなりやすく、総額が上がりやすい傾向があります。
ハウスメーカーに相談しながら、予算配分を慎重に検討しましょう。
豪邸が高くなる理由
日本家屋の豪邸が高額になる背景には、以下のような理由があります。
- 無垢材・自然素材を多用する:材料費と職人の施工費が上がりやすい
- 庭・外構の比率が大きい:日本庭園や門構えなど、建物以外の部分の費用が高くなる
- 造作家具・建具が多い:既製品では出せない造作が増えるため、費用が高くなる
- 大開口サッシ・大屋根など構造が重い:基礎や構造材の強化が必要で工事費が上がる
- 平屋は面積あたりのコストが高い:2階建てより基礎や屋根の面積が広くなり、費用が高くなる
これらが重なることで、日本家屋の豪邸は一般住宅とは異なる価格帯になります。
建築資材の価格も年々上昇傾向にあり、建築費を押し上げている要因の一つです。
費用を抑えるには、補助金を賢く利用することが大切です。
茨城県で使える補助金については、こちらの記事をご確認ください。
〈関連ページ〉【2025年】茨城県で住宅新築・リフォームする際の補助金一覧|国の減税制度や移住支援金も紹介
〈参考〉国土交通省『持続可能な建設業に向けた環境整備検討会>最近の建設業を巡る状況について』
日本家屋の豪邸は中古と新築のどちらがいいか

日本家屋の豪邸を手に入れる方法として、「中古物件を購入するか/新築で建てるか」という選択肢があります。
それぞれにメリットと注意点があるため、自分のライフスタイルやご予算に合わせて判断することが大切です。
中古の豪邸のメリット・注意点
中古の豪邸のメリットと注意点は、主に以下のとおりです。
| メリット | 注意点 |
|---|---|
| ・価値の高い住宅を割安で取得できる ・土地が広く、立地条件が良いケースが多い | ・耐震・断熱・湿気・シロアリの確認が必須 ・大規模な修繕が必要になる可能性がある |
費用を抑えて取得できるメリットは大きいですが、耐震性能や断熱性能、湿気対策、シロアリ被害の有無は購入前に必ずチェックしてください。
国土交通省の調査でも、中古住宅の購入検討者は「耐震性と劣化状況への不安を強く感じる傾向がある」と示されています。
築年数が経過している物件では、修繕費が想定以上に高額になる可能性もあります。
〈参考〉国土交通省『第1回「既存住宅市場の整備・活性化懇談会」配布資料>資料2既存住宅市場の整備・活性化に向けて』
新築の豪邸のメリット・向いている人
新築の豪邸のメリットと向いている人は、主に以下のとおりです。
| メリット | 向いている人 |
|---|---|
| ・間取りを自由設計できる ・断熱・耐震・省エネ性能が最新 ・庭・外構までデザインを統一できる ・長期の資産価値が安定しやすい | ・理想の間取りを実現したい方 ・最新の住宅性能を求める方 ・一から世界観をつくり込みたい方 ・長期的な資産価値を重視する方 |
ライフスタイルに合わせて間取りを設計できるのは、中古にはない大きな魅力です。
また、断熱性能や耐震性能、省エネ性能といった住宅性能が最新基準を満たしているため、長期的に快適で安心な暮らしが実現できます。
茨城県で日本家屋の豪邸を自分たちらしく形にしたい方は、ノーブルホーム粋(SUI)にお問い合わせください。
敷地条件やご希望の価値観に合わせて、最適な間取り・外観・庭づくりまで丁寧にご提案いたします。
まとめ
今回は、日本家屋の豪邸づくりに欠かせない外観・内装・間取り、価格の考え方や中古と新築の選び方を詳しく紹介しました。
住まい全体の調和や素材の活かし方を丁寧に整えることで、和の趣をまとった邸宅の完成度は高まります。
今回の情報が、四季を感じながら心豊かに暮らせる“和の住まい”を形にする一助となれば幸いです。
