モダンな数寄屋造りの家は豪邸じゃなくても叶う|特徴や間取り、外観実例、代表建築を紹介

※本コラムは、広く一般的な情報提供を目的としており、弊社のサービスに限らず、多くの方にとって役立つ内容を意識して執筆しています。
詳細なご相談や専門的なアドバイスが必要な場合は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

数寄屋造りの住宅は、和の趣を大切にしながら、現代的な暮らしを実現できる住まいです。

しかし、数寄屋造りの家は昔ながらの豪邸のイメージが強く、「現代の暮らしと、どう組み合わせればいいかわからない」とお悩みの方も多くいらっしゃいます。

そこで今回は、茨城県全域で伝統的な美しさと現代らしさを融合させた家づくりを提案する『ノーブルホーム粋(SUI)』が、「数寄屋造りを取り入れたモダンな間取り・デザイン実例」や「数寄屋造りの特徴や歴史、メリット・デメリット」などを紹介します。

風情あるたたずまいと快適な生活空間を両立させたい方にとって、ヒントが詰まった内容になっています。ぜひ最後までごらんください

数寄屋造りとは|知っておきたい基礎知識

使用不可:数寄屋造りとは?知っておきたい基礎知識

数寄屋造りは、日本の伝統建築の中でも、特に「美しさ」と「暮らしやすさ」を両立した様式です。

和の趣を求める方でも現代住宅に無理なく取り入れられ、近年あらためて注目されています。

室町〜江戸「数寄屋造り」の歴史・特徴・素材の魅力

数寄屋造りは、室町時代の茶室建築にルーツを持つ建築様式です。

「侘び・寂び」といった日本特有の美意識を反映し、江戸時代には住宅建築として洗練されていきました。

自然素材の魅力を引き出し、簡素でありながら奥深い美しさを表現できるのが特徴です。

具体的には、丸太梁や竹、漆喰壁などを用いた設計が多く見られます。

書院造(※)に比べて自由度が高く、天井や壁の仕上げにも細やかな工夫が施されます。

空間に「余白」を持たせ、静けさや品格を感じさせる空間を創出できる点も魅力の一つです。

※書院造は、床の間や棚、障子窓などを備えた格式ある和室のスタイルで、落ち着いた雰囲気と上品さが特徴の日本伝統の住宅様式です。

日本の有名・代表的な数寄屋造りの建築物

代表的な数寄屋建築といえば、京都の「桂離宮」や東京の「旧前田侯爵邸 和館」が有名です。

また、神奈川県鎌倉市にある「旧華頂宮邸」も、優雅な数寄屋造りの一例です。

いずれも和の美意識が詰まった名建築であり、自然との調和を大切にしています。

床の間の配置や丸太の使い方など、細部まで意匠が計算されており、現代の住まいにも通じるヒントが詰まっています。

豪邸じゃなくても叶う「モダンな数寄屋造り」の暮らし

伝統的な数寄屋造りは、現代住宅にも美しくなじみます

自然素材を活かしながら、断熱性や生活動線に配慮することで、機能性を高めることも可能です。

例えば、杉や檜の無垢材を使った柱や床と、漆喰の白壁を組み合わせた外観は、重厚感がありながらもシンプルで洗練された印象になります。

軒の深い庇や格子戸を取り入れ、和の趣を残しつつ、雨や日差しにも配慮した実用的な設計も珍しくありません。

こうした工夫を重ねることで、和の美しさと現代的な暮らしやすさを両立した「和モダン住宅」が実現できます

モダンな数寄屋造りの間取り・デザイン実例6選

数寄屋造りの住宅は、暮らし方に合わせて多様なかたちで実現できます

ここからは、こだわりが凝縮された、モダンな数寄屋造りの間取り・デザイン実例6選を紹介します。

間取り

こちらは、延床面積約41坪の2階建て住宅です。

玄関土間から和室へとつながる導線や、庭と一体感のある開放的なLDKなど、数寄屋造りの趣とモダンな機能性を融合させた間取りです。

南側には濡縁や広縁が設けられ、室内にいながら四季の美しさを感じられるように設計しました。

縁側の種類・実例を、こちらの記事で確認できます。

〈関連ページ〉縁側の室内(くれ縁など)・屋外(濡縁など)の種類|廊下との違い、メリット・デメリット、おしゃれな事例

こちらは、延床面積約31坪の平屋住宅です。

玄関ホールから空間が広がる設計にし、余白を大切にする数寄屋造りの意匠を取り入れた構成になっています。

LDKには濡縁が連なり、庭とゆるやかにつながる開放的な間取りとなりました。

床の間を備えた和室には広縁が設けられ、客間やくつろぎの場として、落ち着いた雰囲気を演出してくれますね。

間取り|椎名 悟様・椎名 由記様 図面一式

こちらは、延床面積約41坪の平屋住宅です。

玄関ホールから床の間付きの和室へと続く導線や、広々としたLDK、充実した収納スペースなど、数寄屋造りの趣を現代風にアレンジした設計です。

パントリーを中心に回遊できる配置で、実用性と美しさを兼ね備えた住まいとなっています。

間取り|岡田 昌之様 図面一式

外観・内装

こちらは、格子と軒の深い屋根が印象的な外観の実例です。

和の特徴を活かした、目を引く美しい住まいに仕上がっています。

室内に足を踏み入れると、繊細な木の天井や、枯山水を望む広縁のようなスペースが出迎えてくれます

〈関連ページ〉和の家 

こちらの記事で、おしゃれな枯山水を取り入れた事例を確認できます。

〈関連ページ〉「モダンな住宅×枯山水の坪庭」のおしゃれな事例|枯山水のつくり方、坪庭のメリット・デメリットなど解説

こちらは、堂々と構える数寄屋門が象徴的な外観の実例です。

格子戸や土壁風の塀、瓦屋根が調和し、まるで料亭や高級旅館のような格式と落ち着きを感じさせます

室内の和室は、天井の葦張りや丸太の化粧梁、塗り壁仕上げなど、数寄屋造りならではの本格意匠が随所に施されています。

〈関連ページ〉数寄屋門のある平屋

こちらの記事で、高級旅館のような住宅の事例を確認できます。

〈関連ページ〉旅館みたいな家の外観・インテリア事例|和モダンの高級旅館・温泉旅館のような部屋づくりのポイント

こちらは、堂々とした寄棟屋根に銅板の雨樋が輝く外観の実例です。

伝統的な数寄屋建築の品格を体現しており、まさに「和の威厳」が息づいているようですね。

玄関を入ると、格天井と無垢の木が織りなす、上質な空間が目に飛び込んできます。

障子からやわらかく射し込む光や、床框(ゆかがまち)の段差が、日本建築の奥ゆかしさを感じさせます。

関連ページ〉銅板屋根が美しい和の邸宅

こちらの記事で、伝統的な和風住宅の事例を確認できます。

〈関連ページ〉和風屋敷の間取り・内装事例|武家屋敷や公家屋敷の造りを現代の住宅に取り入れる&快適性を高める方法

ノーブルホーム粋(SUI)には、今回紹介しきれなかった事例がまだたくさんあります。ぜひごらんください。

モダンな数寄屋造りの家|メリット・デメリット

使用不可:モダンな数寄屋造りの家|メリット・デメリット

伝統とモダンを融合した住宅には多くの魅力がありますが、事前に知っておくべき注意点もあります。

ここからは、「モダンな数寄屋造りの家」を建築する際のメリット・デメリットについて解説します。

メリット:伝統美と快適性を両立できる

モダンな数寄屋住宅は、美しい外観と暮らしやすさを兼ね備えた住まいです。

自然素材の力や日本建築の工夫により、快適な空間が実現します

主なメリットは以下のとおりです。

  • 自然素材による断熱・調湿効果
  • 開放感のある間取り
  • 五感にやさしい設計

例えば、無垢材や漆喰壁が室内の湿度を自然に整え、大きな窓や吹き抜けが開放感を演出します

木の香りや柔らかな光、風の流れを感じられるため、心まで穏やかにしてくれます。

こうした要素が重なり合うことで、心地よく長く愛せる住まいになるのです。

デメリット:費用がかかる、断熱・気密性能に対策が必要

数寄屋造りは、素材や設計にこだわる分、費用や性能面での配慮が求められます

あらかじめ知っておきたいポイントは以下のとおりです。

  • 伝統工法は一般的な住宅より建築費が高くなりやすい
  • 昔ながらの設計のままでは断熱・気密性能が不足する場合がある
  • 職人の手仕事が多いため、やや工期が長くなる傾向がある

ただし、性能面はあらかじめ対策が可能で、経験豊かなハウスメーカーに依頼すれば安心です。

現代技術を取り入れた設計なら、省エネ性や快適性も十分に確保できます

そのためには、信頼できるハウスメーカーの選定が重要です。

茨城県で「伝統とモダンをかけ合わせた数寄屋造りの家」をご希望の方は、ノーブルホーム粋(SUI)へお問い合わせください。

デメリットを最小限にしながら、理想のイメージを実現する最適なプランを提案いたします

モダンな数寄屋造り住宅の価格相場|本体費用とコストを抑えるコツ

理想の住まいを実現するには、価格と品質のバランスを見極めることが重要です。

ここからは、モダンな数寄屋造り住宅の価格相場、コストを賢く抑えるコツについて解説します。

注文住宅の本体価格と延床面積の目安

数寄屋造り住宅の坪単価は、80万〜120万円が目安です。

そのため、延床面積30坪〜40坪の住宅であれば、本体価格は2,400万〜4,800万円前後と想定できます。

ただし、選ぶ建材や間取り、設備仕様によって金額は大きく変動します

モダンな数寄屋造りの注文住宅は、素材や意匠にこだわる分、比較的高価格帯になる傾向があります。

特に貴重な自然素材や職人による工法を採用する場合、標準的な住宅より費用がかかることも少なくありません。

設計の段階で「何にこだわりたいか」「どこのコストを抑えるか」を明確にし、予算に合った家づくりを目指しましょう

省エネ設計の住宅で補助金を受給する

高断熱仕様や省エネ設備を採用すれば、国や自治体の補助金を活用できる可能性があります。

加えて、住宅ローン控除や固定資産税の軽減など、税制優遇が受けられるケースもあります。

制度の種類名称内容
国の補助金子育てグリーン住宅支援事業高性能住宅の新築で補助金を給付
国の補助金給湯省エネ2025事業高効率給湯器の導入を支援
税制の優遇住宅ローン控除・固定資産税軽減など長期優良住宅などの認定取得で控除・軽減措置あり
自治体の補助金地域独自の補助・助成制度内容・補助金額は自治体ごとに異なる

こうした制度を上手に使えば、住宅性能の向上とコストダウンを同時に実現することが可能です。

ただし、自治体の制度は地域によって異なるため、事前の確認が重要です。

茨城県の補助金制度や国の減税制度、移住支援金についての詳細は、こちらの記事もご確認ください。

〈関連ページ〉【2025年】茨城県で住宅新築・リフォームする際の補助金一覧|国の減税制度や移住支援金も紹介

モダンな数寄屋造りを成功させるハウスメーカーの選び方

こだわりの住宅を建てるには、信頼できるパートナー選びが不可欠です。

ここからは、モダンな数寄屋造りを成功させるハウスメーカーの選び方について解説します。

多くの和風建築を手掛けている

数寄屋造りのような和風住宅は、伝統的な様式や素材への深い理解が求められます

そのため、施工実績の多い会社に依頼するのが安心です。

特に、柱や梁の見せ方、建具の配置といった細部にこそ、経験と知識の差が表れます。 

実績豊富なハウスメーカーであれば、完成イメージを共有しやすく、理想の住まいづくりがスムーズに進みます。

設計力と施工技術が高い

和の趣を大切にしつつ、最新の設備や快適性を備えるためには、高い設計力と柔軟な発想が欠かせません。 

木の扱いや空間構成の工夫はもちろん、断熱性・耐震性・家事動線など、現代の暮らしに合わせた住まいづくりが必要です。 

ノーブルホーム粋(SUI)は、和風住宅を得意とするハウスメーカーとして、伝統とモダンを美しく融合させた数寄屋造りの住宅を提案しています。

茨城県でモダンな数寄屋造りの家を建てたい方は、ノーブルホーム粋(SUI)へお問い合わせください。

ご要望を丁寧にヒアリングしながら、ご家族に合った最適なプランを提案いたします

まとめ

マイホームを新築するにあたって、「数寄屋造りの伝統的なデザインとモダンな暮らしをどう両立させるか」と悩まれる方へ、現代のライフスタイルに合った数寄屋住宅の実例や工夫を紹介しました

数寄屋造りの魅力を残しながらも、快適さや機能性を取り入れた家づくりは十分に可能です。

今回紹介した実例やポイントを、理想の住まいづくりに役立てていただけると幸いです。