浸水対策で家を守るには?今すぐできる備えと新築時のポイント

※本コラムは、広く一般的な情報提供を目的としており、弊社のサービスに限らず、多くの方にとって役立つ内容を意識して執筆しています。
詳細なご相談や専門的なアドバイスが必要な場合は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

近年は、数十年に一度と言われるような大雨や、線状降水帯による豪雨のニュースを目にする機会が増えています。

浸水被害を身近な災害として捉え、いざというときの備えを考えている方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、茨城県で高性能住宅を数多く手がけてきた『ノーブルホーム粋(SUI)』が、戸建て住宅を対象に、浸水に関する基礎知識から、今すぐできる対策、新築時のポイント、土地選び、そして万が一浸水してしまった場合の対応まで解説します。

浸水リスクを踏まえた住まい計画のために、ぜひ最後までごらんください。

家の浸水対策で知っておきたい基礎知識

浸水被害が広がる住宅街

適切な浸水対策を行うには、まず水害の種類や現状のリスクを正しく把握することが重要です。

ここでは、浸水に関する基本的な用語と、ご自宅のリスクを確認する方法を紹介します。

浸水・冠水・内水氾濫・外水氾濫の違い

浸水対策について調べていると、似たような言葉が数多く登場して戸惑うこともあると思います。

まず、「浸水」と「冠水」は、どこが水に浸かるかによって使い分けられます。

  • 浸水:家屋や敷地が水に浸かること
  • 冠水:道路や田畑など屋外の地面が水で覆われること

また、住宅が浸水する原因には、大雨によって排水が追いつかなくなるケースと、河川の水があふれるケースがあります。

浸水する原因特徴
内水氾濫河川の水位上昇や大雨などにより、下水道・排水路の排水が追いつかず、河川の外側の住宅地などが浸水すること
外水氾濫河川の水位上昇や堤防の決壊によって、水があふれること

このように、同じ浸水でも原因によって発生する場所や状況が異なります。

浸水の原因を知り、自宅周辺のリスクや必要な備えを把握しておきましょう。

ハザードマップの確認方法

住宅の浸水リスクは、国土交通省や自治体が公開しているハザードマップで確認でき、河川の氾濫や大雨による浸水が想定される区域なども調べることが可能です。

「お住まいの地域名+ハザードマップ」で検索すると、担当部署のページが見つかることが多いため、一度目を通しておきましょう。

地図上でご自宅の場所を検索すると、浸水が想定される区域に入っているか、どの程度の深さまで水が浸かる想定なのかを確認できます。

いざというときの避難行動や、建物のどこを重点的に対策すべきかの目安にもなるため、事前にリスクを把握しておくと安心です。

茨城県でも、河川の洪水浸水想定区域図や水害危険度マップ、道路冠水危険箇所マップなどが公開されています。

今すぐできる家の浸水対策

土で浸水対策をする様子

ここからは、大雨や台風が近づいてきたときに、今の住まいですぐに実践できる浸水対策を紹介します。

特別な工事をしなくても取り組める応急対策と、普段からできるメンテナンスについて押さえておきましょう。

土のう・水のう・止水板の使い方

雨水の侵入を防ぐ代表的な方法が、土のうや水のう、止水板の設置です。

水の流れを完全に止められるわけではありませんが、開口部からの浸水を抑えるための応急対策として活用できます。

設置する場所は、玄関の前や駐車場の入り口など、水が流れ込みやすい低い部分が基本です。

それぞれの特徴を理解して、状況に合わせて使い分けましょう。

  • 土のう:土を袋に詰めたもので、すき間ができないように並べて水の侵入を抑える
  • 水のう:ゴミ袋などに水を入れて作ることができ、緊急時にも用意しやすい
  • 止水板:ドアや出入口の前に設置して、水が建物内へ入り込むのを抑える

近年は、工事をせずに設置できるタイプの止水板も市販されています。

大雨の際にすぐ設置できるよう、事前に設置場所や使い方を確認しておくと安心です。

玄関・床下換気口の応急対策

建物内部への浸水を防ぐには、玄関や床下換気口などの開口部への対策も有効です。

玄関などの出入口には、土のうや水のう、止水板をすき間なく設置し、水が建物内へ入り込むのを抑えます。

床下換気口についても、換気口用の止水板を利用する方法があります。

ただし、浸水がすでに始まっているときに水の中で作業するのは危険です。

大雨が予想される場合は、被害が広がる前に対応できるよう、事前に設置方法や対応する製品を確認しておきましょう。

排水口・雨どいの日常メンテナンス

排水口や雨どいに落ち葉や泥などが詰まっていると、雨水がスムーズに流れなくなることがあります。

目立った詰まりがなくても、普段から清掃して、水の通り道を確保しておくことが大切です。

とくに、大雨が予想される時期には、次の場所を確認しましょう。

  • 雨どい・集水器
  • 敷地内の排水口
  • ベランダの排水口
  • 側溝まわり

ここまで紹介した対策は、あくまで大雨が迫った際の応急的な備えです。

これから家を建てる場合は、土地や敷地、建物の設計段階から浸水対策を検討することもできます。

家を建てる際にできる浸水対策

家を建てる際にできる浸水対策

ここでは、家を建てる際に検討しておきたい具体的な対策を紹介します。

敷地の嵩上げ(盛り土)

敷地全体を周辺の道路よりも高くする「嵩上げ」は、浸水対策として広く知られている方法です。

盛り土によって敷地の高さを上げておくと、雨水が周囲から流れ込みにくくなります。

一方で、盛り土には土や運搬にかかる追加の費用が発生します。

土地の高さや周辺の地形によって必要性は変わってくるため、費用対効果を踏まえて検討することが大切です。

高床構造・建物の防水化

建物の床面そのものを高く設計する「高床構造」も、浸水被害を抑える方法のひとつです。

想定される浸水深より床の位置を高くしておくことで、居住空間への浸水被害を抑えやすくなります。

あわせて、玄関や換気口などの開口部から水が入り込まないよう、水の侵入を抑えやすい建具などを選ぶ方法もあります。

浸水対策とあわせて、台風などの災害への備えも新築時に検討しておくと安心です。

窓やガレージのシャッターについては、以下の記事で詳しく解説しています。

〈関連ページ〉新築時に窓・ガレージをシャッターなし・ありどちらにするか|後悔・失敗する事例、防犯・災害対策を解説

電気設備・室外機を高い位置に設置

エアコンの室外機や屋外用コンセントなど、屋外に設置する設備は、浸水すると故障や漏電の原因になりかねません。

設計の段階で設置位置を地面より高くしておけば、大雨や台風の際の被害を抑えやすくなります。

新築時は、浸水対策のほかにも、軒を深くするなど雨や風への備えを設計段階から取り入れることができます。

軒の深さによる効果や外観への取り入れ方は、こちらの記事も参考にしてください。

〈関連ページ〉軒の深い二階建ての家・平屋の外観|モダンでおしゃれな外観デザインのポイント、メリット・デメリットを解説

ノーブルホーム粋(SUI)では、基礎や地盤にも配慮した高性能な住まいづくりを行っています。

また、第三者機関による地盤調査を行い、必要に応じて地盤改良工事を実施したうえで、最長20年の地盤品質保証を設けているのも特徴です。

ノーブルホーム粋(SUI)の住宅性能についての詳細は、こちらのページをごらんください。

〈関連ページ〉「揺るがぬ基礎、安心が続く家」

浸水対策のために、土地選びで意識したいこと

防災ハザードマップのイメ―ジ

浸水対策では、建物だけでなく土地選びも重要です。

ただし、これまで浸水したことがない土地であっても、将来にわたって安全だと言い切ることはできません。

そのため、過去の浸水実績だけでなく、将来の災害リスクも踏まえて土地を選ぶことが大切です。

土地選びでは、リスクをゼロにすることを目指すのではなく、事前にできる範囲で情報を集めておくことが現実的な備えになります。

土地を選ぶ際は、次の点を確認しましょう。

  • ハザードマップで浸水想定区域を確認する
  • 過去に浸水した履歴がないか調べる
  • 周辺の道路や隣接する土地との高低差を確認する
  • 河川や水路などとの位置関係を確認する
  • 必要に応じて土地の状態について専門家に相談する

同じ市町村内でも、土地の位置や周辺環境によって災害リスクは異なります。

ハザードマップだけで判断せず、現地の状況も確認しながら検討しましょう。

土地の地盤や湿気、液状化などについても確認しておきたい方は、こちらの記事も参考にしてください。

〈関連ページ〉田んぼだった土地の分譲地に家を建てる際の不安を解消|地盤改良は必要か、湿気や液状化の心配はないかなど

ノーブルホーム粋(SUI)は、茨城県内を中心に土地探しから注文住宅までを一貫してサポートしています。

気になる土地がある場合は、公開されている情報を一緒に確認しながら、家づくりの計画を進めていくことが可能です。

茨城県で検討している土地の浸水リスクが気になる方は、ノーブルホーム粋(SUI)にお問い合わせください。

候補地の周辺環境やハザードマップを一緒に確認しながら、安心につながる設計プランをご提案いたします。

万が一家が浸水してしまったときの対応

住宅浸水した地域

どれだけ対策をしていても、浸水を完全に防げない場合があります。

万が一浸水してしまった際は、無理に片付けを始めず、まず安全を確保することが先決です。

とくに、浸水した電気設備やコンセントには感電や漏電のおそれがあるため、絶対に触れないでください。

被害が発生したら、次のような対応を行います。

  • 浸水した場所や被害状況を写真で記録する
  • 浸水した電気設備やコンセントには触れない
  • 避難などで家を離れる場合は、可能な範囲でブレーカーを切る
  • 水が引いた後、床や建物内部の状態を確認する
  • 電気設備の通電や修理は自己判断せず、専門業者に相談する

清掃や乾燥の方法は、床下までの浸水なのか、居住スペースまで水が入ったのかによって対応が異なります。

汚水が入り込んでいる場合もあるため、無理に作業せず、安全を確認しながら進めましょう。

なお、火災保険の水災補償に加入していれば、修繕費用の一部が補償される場合があります。

契約内容によって条件は異なるため、この機会に加入状況を確認しておくと安心です。

家の浸水対策でよくある質問

家の浸水対策でよくある質問

ここからは、家の浸水対策でよくある質問にお答えします。

Q.浸水に強いハウスメーカーはありますか?

「絶対に浸水しない家」を断言できるハウスメーカーはありません。

浸水対策を考える場合は、基礎や地盤への配慮だけでなく、土地探しの段階から災害リスクを確認できるかどうかも、依頼先を検討する際のポイントです。

候補となる会社に、土地の状況を踏まえた対策について相談してみることをおすすめします。

Q.新築の家を浸水に強くすることはできますか?

浸水を完全に防ぐことは難しいものの、新築時にはさまざまな対策を検討できます。

たとえば、敷地の嵩上げや床を高くする設計、外壁・基礎まわりの防水性への配慮、電気設備の配置などです。

土地の浸水リスクを確認したうえで、必要な対策を設計段階から検討しましょう。

Q.床下浸水と床上浸水はどう違いますか?

床下浸水は、床下まで水が入り込んだ状態です。

床上浸水は、居住スペースの床より上まで水が入り込んだ状態を指し、家具や家電などへの被害も大きくなります。

国土交通省は、浸水深50cm未満=床下浸水、50cm以上=床上浸水を目安としています。

Q.火災保険の水災補償は入っておいた方がいいですか?

水災補償があると、台風や豪雨による浸水被害を受けた際に、修繕費用などが補償の対象になる場合があります。

ただし、補償される条件や対象となる損害は保険商品・契約内容によって異なります。

加入の必要性は、土地の災害リスクや補償内容、保険料などを踏まえて検討しましょう。

まとめ

今回は、今すぐできる浸水対策から、新築時に検討できる基礎や敷地の工夫、土地選びで意識したいポイントまでを解説しました。

土のうや止水板といった応急的な備えに加えて、敷地の高さや床の位置、設備の配置などを早い段階から検討することで、浸水のリスクを抑えた家づくりにつなげられます。

本記事が、浸水対策を踏まえた家づくりをご検討中の方にとって、住まいづくりの参考になれば幸いです。

茨城県で土地選びから浸水対策を考えた家づくりについて検討したい方は、ノーブルホーム粋(SUI)にお問い合わせください。

ご要望を丁寧にお伺いし、土地探しの段階から家づくりを全力でサポートいたします。