家相について

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目次

1.家相と風水の違い

家相は中国から伝わった「陽宅(生きている人の建物や土地)風水」を日本の「神仏習合」の独自の世界観の中で日本人が発展させた教えで、方位や間取りから「吉相」「凶相」という風に家の吉凶を判断するものです。
特に江戸時代は庶民に向けた家相書が多く発刊され、明治維新まで15を超える家相の流派があったと言われています。したがって、これが本当これが本当の家相書というものがなく、それぞれの流派ごとに異なっていることが現在の姿でもあるのです。
 
一方、風水は中国で生まれ、中国で育ったもので、儒教や道教を中心とした考え方です。
古代中国の権力者が国家を統治する際に、土地を守り、戦いに勝つために用いられた環境学です。木や水、土地などが持つパワーバランスを考慮して、「気」の流れをコントロールし、良い環境を作るのが目的です。
風水では「玄武」げんぶ「朱雀」すざく「青龍」せいりゅう「白虎」びゃっこの四神が東西南北を守る「四神相応」の土地が良いとされています。
 

これは北に山や丘陵、南に広野や湖沼、東に川、西に大通りがある土地のことで、奈良時代の都だった平城京や平安時代の平安京は「四神相応」の土地につくられたとそれぞれ言われているのです。
そして東北の鬼門封じに比叡山延暦寺を建てたという説もあります。

 
家相の基本となるのが、方位別に良し悪しを盛り込んだ「家相盤」で住まいのどの方向に何を配すれば良いのか、何を配してはいけないのかなどが記されています。
特に一般的に言われるのが、北東方向にある「表鬼門」です。
この方向は日当たりが悪くジメジメとし、冬は寒い場所になります。
そこで先人達は、「そこにトイレや浴室を配置してはいけない」と言ったわけです。
また、北方位は神聖なものとされ、トイレなどの不浄物をつくることはタブーとされていて、
仮にそこに配置すると、病気になる恐れがあると言った家相書もあります。
ただ、これらはあくまでも江戸時代までの生活環境、建築技術を前提にしたもので、現代であれば快適な場所にすることは十分可能だと言えます。
家相書の中で北東には「南天の木を植えれば良い」とあります。


これは“南天”を“難転”と捉えて災難を転じて幸せになれるという言葉遊びから来ています。
 

また、同じように「庭の中心に木を植えてはいけない」というのもあります。
これは囲まれた中に木を植えると“困る”という字になるからです。
家を建てたいと思った時、おそらく家族内に不幸なことや大きな悩みはないはずです。
つまり、家づくりは人生の中でも最も絶頂期にあると言えます。
そんな時だからこそ人間は迷い、誰かにすがるのかも知れません。
しかし、仮に家相をチェックしたところで、家族内に問題は起きず、幸せな家庭が築かれるかというと、そうならないのが人生でもあります。
家族の幸福は家にあるのではなく、やはり家族という人間関係の中にしかないのです。
ただ、幸福は保証できませんが、願うことはできます。
家相を気にするより、むしろ願う場所を設けることをおすすめします。
例えば壁の一部分に小さなニッチ(くぼみ)を設け、そこに家族の写真を飾ることで家族の日々のありがたさを感じることでも良いでしょう。
あるいは小さな神棚をつくり、そこに家族の心を寄せて、子どもには道徳観を身につけさせることも一つの考え方です。
現代の住まいには祈る場所(神棚)や 空間をその時その場にふさわしく整える場所(床の間)はありません。現代風でも良いので、そんなスペースがつくられると季節の節目や日本の伝統美を暮らしの中に感じ、心に豊かさが生まれます。

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